「
哀鬱戦記」が4000DLを突破しました。
公開から4年目の作品ですが、今でもプレイする人がいるようで幸栄です。
哀鬱戦記、sinusoidal wave作品としては一番DL数が多いのですが。
だからといって、納得のできる作品かというとそうでもないです……。
DL数が伸びた理由が「ふぉれっとさんに有償依頼した立ち絵」「コンテスト受賞効果」という自力ではない要因なのもあるのですが。
ゲームバランスの失敗
本来のコンセプト:「ザコもボスも強い」「ボスはHPは低いのに苦戦する」「レベル上げよりも戦略重視」
実際に仕上がった作品:「ザコは強いがボスが弱い」
これは哀鬱戦記公開一か月後の記事で書いたこと。
これらの問題を踏まえて制作したのが
Regrowth ~強さ、求めた者~ なのですが……。
そのRegrowthも、戦略要素が面倒でプレイが進めないという問題が発生。
結局、哀鬱はレベル上げによる成長が速く、またボスもHPが低いため比較的ラクに勧めるという自己評価になってしまいました。
本来のコンセプトから大きく外れたのが好材料になる……こんなの納得できない。
かつて目標としていた作品
哀鬱戦記・Regrowthのゲームバランスを考えるにあたって理想としていたのが、先日レビューした「
月影の駅」。
王道ファンタジー風世界観と現代和風世界観という違いは大きいですが、
敵AIのルーチンやHPが低い割に強い敵というコンセプトは、概ねこの作品から引き継いだもの。
(どこまで引き継げたのかというと微妙なところだが)
一応言っておきますが、月影の駅は良作です。
美麗なキャラ画像は無いですがグラフィックもほとんどが自作素材を使用しておりクオリティも十分。
相応の準備をしていけば、苦戦することも多いものの歯ごたえのある白熱した戦いが楽しめます。
ただし、ユーザーがそれを望んでいるかはまた別な話。
今の目指すべき道
ターニングポイントとなったのは「
僕がいない世界はきっと今日も美しい」。
あと
ぷらり、ね。も同じ傾向の作品。
この2作品はストーリー重視で、
戦闘難易度が非常に低い。
前者は戦闘がイベント戦として数回しかなく、後者は敵の攻撃が弱く味方のHPが3桁に対して敵ダメージが2~3程度ということも多い。
歯ごたえの無い戦闘の代わりに、ストーリーとイラストに力を入れています。
その一方、自作RPGのRegrowthの方はというと、
難解なシステムと難易度の高さが原因で
プレイを断念する人を確認。
哀鬱戦記のコンセプトの「レベル上げよりも戦略重視」が仇となり、低評価となってしまいました。
哀鬱戦記の自己評価 2019更新版
どんなに面白い
らしいゲームでも、プレイされなければ無意味。
どんなに面白い
らしいストーリーがあっても、難易度が高くて読めないなら無意味。
フリゲに
ゲーム性なんて必要ない。
むしろプレイヤーを苦しめるだけの
害悪要素でしかない。
それよりも、
グラフィックとシナリオでプレイヤーを楽しませたほうが良い。
これまで何度言ったかわからないですが、これが真実だと思います。
だからこそ、哀鬱戦記のDL数が伸びてもあまり嬉しくないんですよね……。
グラフィックは外部依頼したものだし、害悪のゲーム性に力を入れてしまった。
薄いゲーム性に渾身のグラフィックと感動の物語を乗せた短編RPGを作れれば話は別ですが、
薄いゲーム性を入れてまでRPGにこだわるくらいなら、ノベルゲームにした方がわずかな離脱者も減らせる。
しかし、哀鬱戦記にもいいところはある。
負けてもゲームオーバーにならない。
レベル上げが容易でとりあえずクリアは可能。
分岐の迷路に迷うこともなく、とりあえず進んでいけばいつかはゴールにたどり着ける安心感。
多くの落伍者を生んできた時代錯誤なこのゲームが、sinusoidal waveの代表作として残り続けることでしょう……。